夏の行事の終わり
←これは、8月18日~20日まで千葉の地元で行った、「六人展」のポスターである。私が描きました。ついでに言うと、この芸術家団体「芸夢」のネーミングも、私ともう一人の方の共作である。こちらは大成功に終わって良かったのだが。うちの夏のもう一つの恒例、「船の科学館」で行われた水ものプラモの大会、「フネカン」では、私は賞が取れなかった。やむを得ない用事があって、途中でプラモを撤収して帰らねばならなかった… のも原因かも知れないが、それだけではないだろうと思う。開催以来、なんせ同居人が船大好きなので引きずられ、毎年参加する事になっていたフネカンだが、私は正直今年を最後に止めたいと思っている。
始めは、「水に浮かべるもので楽しく遊ぶ」というのが大会の主なコンセプトだったが、年を重ねるごとに競技色が強くなり、今では参加者のほとんどは「より速い」船を造る事に重点を置いている。私はもともと、「映画そっくりに沈むタイタニック」を造って賞をもらい、「面白いから出ろ」と言われ、その気になっただけのヒトなので、「速い船」を造る技術なんか持ってない。ただのウケ狙い、と言われればそれまでだが…船を「面白く動かす」事にだって、相当な知恵や技術がいるんだよね。
それでも、期待してくれる人もいるから、と思って、毎年分からないなりに必死に造ったんだけど。ちなみに今年は「空母エンタープライズ」に、スタートレックの「U.S.Sエンタープライズ」のデッキがそのまま乗っている、という… ま、それだけの物。でも、空母の上面の細いラインもデカールなしで全部描いたし、ヒキだらけで全くサイズの合わない、雑なスタトレの米製プラモをパテパテ埋め、キャラクターの顔までしっかり描いて仕上げた。タコ糸で着艦する飛行機も付けた。エンタープライズが1/500と巨大で、あまりの塗装の多さに、溶剤の匂いでハキかけながらも頑張った。でも… これだけ辛い思いしても、ギア使ったり、もっと技術的に上の事をする方が評価されるんだったら、元々プラモの門外漢に過ぎなかった私には、もう居場所がないと思う。じゃあ「速く走る船」を作れるかと言えば、うちのバスタブ以外では試運転ができないような環境下ではまず無理。
それに…実際の話、今経済的に大変厳しく、これ以上その方面には何も掛けられなくなっている。去年は、とある手段でエンタープライズを持って帰る事が出来たから作れたが、もう賞品はない。何万もする船プラモ買わなくてもいいかも知れないが、小さい船ならもっと技術が問われる事になり、ますます私ではついていけない。プラモ関係で知り合った方が、私の漫画や音楽の作品に興味を示してくれる事はないから、仕事に繋がる訳でもない。私は、私に出来る精一杯をやりきった。それで評価されないなら、いつまでもそこにはいられないじゃないか。
六人展では、全く漫画関係でもファンでもない人が、「かわいい」と言って絵を買ってくれた。これ程嬉しい事はなかった。単価の安いものだから、(それでも生イラスト額入り1枚3000円。私だったら買わない…)経済的にどうこう、まではいかないが、ともあれ自信にはなった。やはり本分に帰りたいと思う。人間関係を広げる、なんて言っても、私の場合、「自分の作品を全く評価してくれない、もしくは興味のない」人間の関係が増えるのは正直苦痛でしかない。私は作品作る以外、何もない人間だから。自分の本当にやるべき事でちゃんと評価されたいと、今真剣に考えている。
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