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2007年2月 7日 (水)

平均ってなに。

ちょっと頼まれ物があって半徹夜した。出来上がったのでやっと寝れるのだ。…と思ったら、眠るまいとしてコーヒーがぶ飲みしたせいで、今度は寝られない。(T^T)

この間の「不適切発言」に輪が掛かっちゃいましたね。あれが無ければヒンシュクぐらいで済んだかもしれないのに、既に大臣のイメージが地の底に落ちてるから、「健全」という言葉がまー悪く聞こえること。カンに触らない物の言い方のできない人だな。…でも、「子供を生まない女性」「生みたくない女性」なんて、あまりテレビで取り上げて連呼されるのも何だかである。別に私個人に言ってる訳ではないだろーけど。もう「どっちだっていい」という展開にはなってくれんのか。

「子供が欲しくない」なんて女性、昔から結構いたけどなあ。だからそんなに大きな問題だとは思ってなかった。人間は人間である事が肝心なんで、男か女かは後の問題だと考えてたし。少なくとも私は。別に政治家に言われたって作らない人は作らないし。でも、確かほんのちょっと前まで、「夫婦二人、子供二人が平均的世帯」って世の中は言ってたぞ。それは間違いない。ところが、とある団地で調べたら「平均的世帯」が一軒もなくて、それがニュースになったりもしていた。いつから「平均でないのが平均」に変わったのだろう? その方が謎だ。私は元々、何かというと「変わり者」扱いされていたので、自分が世間の「平均」でないからって気にした事はない。ただ、「今時の人が何を平均と思ってるか」くらい知っておかないと、とは思っていた。ところが最近、もはや「平均」が何だか良く分からないのである。たとえばストーリーを一つ考えるとする。主人公は「普通の人」だとする。…で、その主人公の家庭は? 両親は? ここで登場するのが「平均」なのだ。ひと昔なら安直に「主人公は男子高校生。父はサラリーマン、母は専業主婦。弟一人。隣の家に幼なじみの女子高生が住んでいる」これくらいで、読者は「ああ普通の少年だ」と納得してくれたのだ。今はそうでもないぞ。「主人公はヒキコモリ中の男子高生。母が離婚して以来母子家庭。隣の家の陰から時々覗いているのは別れた父親らしい」…このくらいにしないとイマドキにならない気が。(とは限らないけど)ともあれ、「これがあるべき平均値」「基準値」というのは、もはやどの世界にも残ってないのかも知れない。

私は子供の頃から「世間的な家族」でなかったせいか、上京して自立して以来、「サ○エさん」を真面目に見た事がない。実は「○びまる子ちゃん」すら見ない。ホームドラマは論外。家庭がもめたり崩壊したりする話は、特に苦手で絶対見ない。「家庭の描写」というのにあまり感情移入できない、もしくは不幸な家庭を見たくないからである。でも、世間の人はそういう「家庭物」をよく見てるんじゃないのか。やっぱり「状況さえ許せば、家庭を持って子供二人くらい欲しい」という夢を持つ人は、本当は多いんじゃないのか。カテーもへったくれもなく生きている「筋金入りのヲタ」は、やっぱり一歩引かれてると思うし。私もまだ「家庭に縛られなくて自由な所が素晴らしい!」なんて褒めてもらった覚えはないし。(^^) でも、子供を増やす事を考える前に、国家はしなければならない事が山のようにあると思う。それは、今いる子供や若い人間を大切にする事だ。せめて、いじめ関連で自殺したり、虐待されたり事故にあったり、犯罪被害にあったりするのを防ぐ事から初めてくれ。先輩たちが悲惨な目に遭ってるのを見て、なんで次の赤ちゃんが「この世界にどんどん生まれて来よう」なんて思えるだろう。その辺をしっかり考えないで、不適切発言の言葉尻だけ追及するなら、与党も野党もほんとに国会経費の無駄遣いだ。

せっかく子供を産んでも、諸所の事情で大変苦労している人も何人か知っている。そして、そういう人を追い詰めたり苛めたりするのが、男性であるとは限らないのである。ほんと。男vs女なんて構図にする事自体、まさしくカビの生えた昭和の発想だと思うよ。人間はあくまで「人間性」で判断して欲しい。なんなら、医療を進歩させて、心優しい男性が子供を生めるようにしたっていいじゃないか。…そのうちにね。(多分同居人は大反対(^^))

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コメント

生きてること自体が苦しいのではなくて、生きてること自体が楽しいと思える人たちが増えると、テキトーな相手と長く一緒にいたいと思う機会が多くなって、結果として子供が増えるような気がします。人間が大体そんな性質を持っていたので、今まで存続したのでしょう。それを平均と言ってもいいけれど、もちろん平均は個人を縛らなくて、統計的な結果に過ぎません。

投稿: 志村建世 | 2007年2月 7日 (水) 18時26分

志村先生・
「なんとなく」子供が沢山いた時代の方が、社会が元気だった気はしますね。私が子供の頃はまだ、「母が離婚した」と言うと深刻そうな目で見られました。本人は特に変わってると思わなかったのですけど。今は本当に珍しくなくなったな、と思います。「離婚家庭が平均」になるのもどうかと思いますが…

投稿: いくたまき | 2007年2月 7日 (水) 18時51分

「トイレ」にはコメント欄がないので、ここにコメントを入れます。季節ものは相変わらず達者ですね。海難事故の「語ってください」は、頼りない事件の実感が出ています。3人乗った船をヘシ折っておいて気がつかなかったのもお粗末だけれど、ぶつかられるまでデカい船を見なかったらしい漁船の船長は、暗夜でもないのに何をしていたんでしょう。あげくに3日間の漂流を生き抜いた感動物語。カメラマンも自分の遭難は撮影できなかったようで残念。根性が足りませんね。

投稿: 志村建世 | 2007年2月20日 (火) 22時24分

志村先生・
最近ブログの方を怠ってまして申し訳ありません。<(_ _)>
これのみならず、感動物語については色々言いたい事もあったのですが… 世間のツッコミを恐れてしばらく控えていました。そろそろ書きたいです。
延縄漁船というのは、一箇所に停止して漁をするらしいので、逃げようが無かったのかも知れません。乗組員は船内にいたようですし。海は広くて自由が効くようでも、通れるルートは限られていて、結構立て込んでいるようです。

投稿: いくたまき | 2007年2月20日 (火) 23時04分

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