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2007年6月29日 (金)

悪は勝ってはならない

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070627-00000915-san-soci

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070628-00000174-jij-soci

異常な裁判のニュースをさんざん聞かされた。この被告人に関しては、「21人の弁護団」とやらを除いて国民の大半がほぼ同じ意見だと思う。ほんと、どんな爽やかな気分もぶっ潰してくれる連中だ。法治国家のルールとはいえ、こんな話まで真面目に聞いたり、記録取ったりしてやらねばならんのか。この裁判に関しては既に、数多くのブログで非難の声が上がっているのみならず、弁護団に対する懲戒請求の動きも起きている。(広島弁護士会は無視) 私が記事に書くまでもないとは思うんだが… 大体、ドラえもんと魔界転生と罪と罰と異邦人を並べて読み、しかも子供のように甘えたがる人間って、一体どういう物体なんだそれは。まさか万万が一にも死刑を免れたりはしないだろうけど、この件に関して考えた事は「この裁判のおかげで、今まで死刑廃止論者だった人も『いや、やっぱり死刑は必要だ』と思い直したのではないか」という事だけだ。この事件のみならず、訳の分からない理由で過剰に弁護され、「自分は犯罪おかしても裁かれないノダ」と思い込んでいる輩が他にもいるかも知れない。(その逆にほんとの冤罪もあるからややこしい) 法は元々万能ではない。とはいえ、もっと「悪が確実に裁かれ、正義が確実に救われる」道はないのかと思ってしまう。

絶対に何も間違いを犯さない神様が現れて、「お前は悪。罰! お前は善。ご褒美!」と正しく世の中を裁いてくれるなら、ほんと何も苦労はない。しかしそうはならず、悪党が痛みも感じず被害者の気持ちも分からないままなら、一体何者がこの世のルールを正せるのだろう?「悪い奴には罰が当たる」という発想の根拠はなんだろう? …あまり頼りにならない考えかも知れないが、それは多分「論理障害」である。ハードをクラッシュさせるあれだ。人間の脳や思考にも、身体のシステムにも一定の「論理」と「秩序」がある。それがあるから人間は普通に生き、目的に沿った行動が取れる。しかし、嘘に嘘を重ねたり、我欲のために「自分は人権を守られながら、人の人権を平気で害する」といった矛盾した行動を取り続けていると、人間は行動原理そのものが壊れていくと思うのだ。しばらくは何事もなく人らしく稼動してるかも知れないが、いずれ心身の全システムが噛み合わなくなり、自分をかばおうとして自分を攻撃し、追い込み、メチャメチャになって自己崩壊していく。一般に言う「天罰が下った」というのはそういう状態を指すのではないかと思う。この世には「納得のいく状態」と「いかない状態」が確かにある。より多くの人間が「納得できる状態」をして、普遍的に正義とか道理と呼び、人は社会秩序を作ってきたのだ。それが、生きる上で最も自然で、自分も人も守られる法則だったからだ。単に「死刑を廃止して人命を守る」事が人間を守ってきた訳ではない。

なんて。難しく書き過ぎたけど、要するに。「甘えたくて、ドラえもんが何とかしてくれるなら、殺人しても姦淫しても無罪」なんて世の中になったら、恐ろしくて誰もそんな社会で生活できねーだろ。というだけの事だ。社会秩序を破壊する者が法曹を名乗るべきではない。この事件に関しては犯人のみならず、法を守るべき人間の質も強く追求して欲しい。

(追記・でも、この事件結局、酷い「祭り」になっちゃったみたいです。あーあ。それをやったら終わりだ。正論も正論じゃなくなる。私はそっちの世界には接触しません。匿名で発言に責任取らない人間にも正義はないと思う。まあそれを言うなら、月光仮面も仮面ライダーもウルトラマンも別に正義じゃないが。)

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コメント

この件は、最近でも群を抜く不愉快なニュースです。尋常な方法では死刑を免れないから、犯意なしの理屈を立てるしかないとの作戦になったのでしょう。「死刑にさせない」ことだけを目的にした誘導は、被告人の人格を、さらに破壊しそうな気がします。

投稿: 志村建世 | 2007年6月29日 (金) 14時54分

志村先生・
その通りだと思います。それにしても、異常を装うにしてもあまりに出来の悪い作文です。(異常な人間は異常なりに、別の行動原理を持っているものですが、証言された被告人の行動には統一性がありません)こんなやり方で裁判や弁護そのものの信頼性を下げた罪は重いと思います。

投稿: いくたまき | 2007年6月29日 (金) 15時32分

この国は、加害者に甘いなーとつねづね思っていましたが、今回のケースはあまりにもひどい!
護憲だ改憲だと騒ぐ前に、このいびつな司法制度を改めるのがこの国の平和につながるような気がします。

投稿: GAKU | 2007年6月30日 (土) 02時15分

GAKU様・
飲酒運転や少年犯罪への処罰は厳しくなりましたが、裁判は解釈の問題になるので、結局は裁判官次第でしょうか。弁護が異常でも判決が正しければいいのですが。「裁判員制度」が導入されますが、どういう変化が起こるのかまだ分かりません。国民の関心や知識ももっと必要でしょう。それでなくても裁判に時間が掛かり過ぎるのも問題になっているので、一度事実確認の済んだ裁判を無意味に引き延ばす事自体が弊害とも思えます。

投稿: いくたまき | 2007年6月30日 (土) 11時19分

確かに、この犯人を生かしてしまうと言うことは、日本のどこかに潜伏してるであろう隠れた悪人をさらにのさばらせる結果になりかねませんね。
是非とも極刑を言い渡して欲しいです。

投稿: ゆざいちょ | 2007年7月 8日 (日) 22時46分

ゆざいちょ様・
裁判自体に対してはそうです。でも、記事を書いた時とは状況が違ってきました。弁護士や新聞社に脅迫文や銃弾まで送られたとあっては。正義は正論で勝つもので、脅迫するのは既に正義ではありません。異常な弁護を判決で正すのは裁判官の仕事ですし。この騒ぎが過剰になったおかげで、逆に弁護士を擁護する方向に行ったら誰が責任を取るのでしょう。

投稿: いくたまき | 2007年7月 8日 (日) 23時07分

 日弁連・会長:宇都宮健児は、「虚偽(詐害行為)は正当な弁護士業務だ」と主張(議決)して、懲戒対象弁護士を擁護し、これを撤回せずに、裁判で争っております。

 弁護士を指導・監督する立場にある宇都宮健児のこの行為は、不法行為を教唆するものであり、国民への背任です。

 表向きは、社会正義の実現(弁護士法1条)を強調しながらも、裏陰では、「虚偽(詐害行為)は正当だ」と指導しているのですから.弁護士トラブルが急増するは当然です。
 
 日弁連・会長:宇都宮健児らは、提訴し、勝訴するための「虚偽は正当だ」との理念を抱き、当然のように実践する人間たちだということでしょう。
 

 そして、組織的な権力を得ている日弁連・会長:宇都宮健児らのこの裏影での卑劣な行為を国民は知ることができず、それをとがめる手段もないのです。

 国民は、日弁連・会長:宇都宮健児らのこの卑劣な事実を知るべきであり、この元凶者たちを排除すべきです。

法曹界に正義はありません。

投稿: 月光 | 2010年12月 3日 (金) 21時23分

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