アメリカ抜きの日本
ミャンマーが大変な事になっている。日本人の犠牲者が出た…という事件を、今の日本人の大半はどういう目で見ているんだろう? 「だから軍事や武力はみんな悪いノダ」という目だろうか? 私は、「最近物騒とはいえ、やっぱり日本って平和なんだな」と感じた。踏み込んだら生きて出られないようなスラム街もない。一度異常な連中がやったが、そう頻繁にテロは起きない。夜中に青少年が笑いながらフラフラ都心をうろつく。この緊迫した世界情勢の中で、こんな呑気な国は他に無かろう。日本人にとって軍事は「異常な状態」であって、自分達の身に迫った問題ではない。だがそれは結局…常に「アメリカの軍事力が背後にあった」お陰でしか無かったかも知れない。
戦後、日本はいいようにアメリカに振り回されてきたが、その分守られてもきた。いや、アメリカにそれ程日本を守る意欲が無かったとしても、「あいつらバックにアメリカ付いてるぜ」というだけで他国に警戒してもらえた。もはや何の戦闘能力もないこの国が。つまり、戦後の日本人は「アメリカがバックにいない状態」というのを誰も経験してないのだ。もし何らかの理由でこの同盟関係が壊れ、もしくは薄れて日本が「自立」しちゃったら…それは未体験ゾーンだ。そしたら本当の所どうなるのだろう?「日本は平和国家だ」と鼻高々で主張し、世界の国々も「うんうん」と頷く。それは日本に恐れを成したのではなく、後ろのアメさんに遠慮してただけだとしたら。まさしく虎の威を借るなんとやら。
不法入国の(犯罪目的の)外国人が増えただけで大騒ぎになる国。実際の所、どんな犯罪者がうろついていても、拉致目的で危ない連中が近付いて来ても、戦闘ひとつ出来ない国。私は、日本が本当にアメリカと対等の立場に立ちたかったら、まず「最低限の自国の防衛」くらい出来なきゃ嘘だろうと思っている。まず他国の核ミサイルを確実に迎撃できるシステムを開発し、(でないと「核を持とう」という話になりかねない)領空・領海侵犯は断固取り締まり、(威嚇で撃っても怒られるんですから)町中で重火器による凶悪犯罪が起きた場合は、全国どこでも特殊部隊が迅速に出動できる体制を作る。(ヤクザ同士の抗争、くらいの事件では出なくていい) 常識的な範囲だ。でも多分、こういう事言っただけで「あなたは戦争が好きなのね!」みたく大ヒンシュクを買うのがこの国だ。戦争が嫌いだから、起きる前に止めて欲しいだけだとゆーのに。
日本人は戦後、「国家」というものを全く信頼して来なかった。国家はいつも自分達を弾圧する「悪の権力」でしかなく、せっかく民主主義になったのに、国家を国民の総意の現れ…だなんて誰も思ってなかった。自分の国の国家や国旗が大嫌いなのは日本人くらいだ。別にキミガヨやヒノマルのイメージが悪いなら、新しく歌と旗を作ってリニューアルしたって私は全然構わないと思うんだが、それもしない。(そのくせオリンピックの国旗掲揚では泣いたりする) 「国家は敵」と思ってる国民に、国家を理性的にシビリアン・コントロールするなんて無理である。そういう考えは「国家に命を捧げる」思想と同レベルに極論であり、危険であると私は思う。ふつーに「自分の国だし税金払ってるんだから、命の安全くらい守ってよ」とい言って何故いかんのかと思う。丸腰で金持ちで無警戒、そういう人間はドロボーされても仕方ないのだ、と豪語する国、地域もいっぱいあるというのに。アメリカ抜きの日本、になったら。…「あそこはいいぜー 簡単に潜入できるしバカで金持ちが多いし 麻薬も銃もどんどん売れるし 暴力ふるってもほとんど反撃しないし 女なんてガイジン好きだから○りほーだいゲヘヘ」なんて、大喜びで噂される国、になりはしないだろうか。最近、アメリカとの関係の雲行きはどうなのよ…と少々心配な情勢なので、ついこういう事を考えてしまった。できればそういう状態になる前に、比較的治安のいい海外に逃げた方がいいかな…という気もするのだが、困った事に私は外国語は堪能でない。
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