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2008年7月 8日 (火)

夢は時間を訴えない

えー、マツモト先生vsマキハラさんの対決まだ続いてたんですね。盗作疑惑。盗ったか盗ってないか、分からない事に意見するつもりは全くないけど、問題の歌詞を聞いててちょっと疑問に思った事を少しだけ。

「時間は夢を裏切らない 夢も時間を裏切っては…」(byマツモト先生) これは、「時間をかければ夢は叶う。待たせといて叶わない、なんて裏切るようなマネはしない。だけど、だからと言って『ほっときゃ叶うんだー』とか『叶わないから時間を無駄に過ごそっと』なんて、夢の方から時間を裏切る=無駄遣いするようなマネもしてはならない」…というような意味かな。と思うのですが。

「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して…」(byマキハラさん) こっちの意味、冷静に聞くと良く分からないんだ。分かります? 夢を見てたら、過ごす時間は楽しいから期待は裏切られない…という意味? もし仮にそうなら、「時間も夢を裏切らない」は「楽しく時間を過ごしてたら、そのうち勝手に叶うよ」という意味になるのか? …でもちょっと「楽しく過ごす」=「時間を裏切らない」と取るのは牽強付会かも。それにもし「楽してたら、それでうまくいってハッピー♪」という歌詞なら、教訓も深いテーマも何もないよな。

世間では単に「単語を入れ替えた同じ文章」と受け止めてるむきがあるが、実際は単語の位置が違えば文章ってものは全く意味が別になる。そういう、純粋に日本語の構文としての評価、という視点があってもいいんじゃないかと思っただけ。マツモト先生はアクが強く主張も強いから、作品として好きでない人間もいるだろう。それに比べマキハラさんの詞は耳に優しく、万人に入り易い。でも好き嫌いとこういう問題は別だからね。

ただ、この話が持ち上がるまで、昔よく999を見ていた人間でも例のフレーズは覚えてなかった人が大半なんじゃないかな…というのが正直な感想だ。「そして少年は大人になる」とか、「機械の体をくれる星に行くんだー!」というセリフは頭に響くけど。作家の思い込みって、結構読者や視聴者のこだわる部分とはズレているものなのよ。作者がてきとーに書いた部分が一番ウケて覚えられる事もある。まあ、双方あまりヒートアップしないで解決に向かわれるといいなと思いますね。正邪以前に、作品が裁判の種になる、というだけでファンはげんなりするだろうから。

(あと蛇足・仏教の教えに、こんなフレーズないと思うぞ。大体仏教的思想だと、「夢」という言葉はいい意味にならない。すぐに消え去るはかない現実、とか虚しい栄華の意味になる。だからそんなもの捨てて悟りを目指せ、という事でしょ。「因果応報」も、自分の行いという原「因」が結「果」になって返る、という意味だから、ユメ見てただけで原因を作らなくても結果が出ます、なんて教えはないと思うんだけど。)

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