奇跡の鉄条網ワープ?
やまくんの、幼い頃のささやかな思い出。
まだ学校に上がる前の、小さいやま坊や。彼はその日お気に入りの三輪車で爆走していた。…家の近所には斜面がある。ここ降りると速いんだ!…と、やま坊やはざーっと勢いよく走り降りる。しかし、はっと気付くと斜面を降りた辺りには鉄条網が張られていた。うわぁ、ぶつかる!必死でブレーキを掛けるが間に合わない。このままではあのトゲトゲに突っ込んじゃう! やがて鉄条網が目前に迫る。やま坊や絶体絶命。彼は思わず目を閉じた。
ふっと気付くと、やま坊やはまだ何事もなく走っている。…あれ? 鉄条網は背後。ぶつかった感触はない。もちろん怪我一つしていない。いくら小さいからって、鉄条網の最下段は彼がノータッチでくぐれるほど高くはない。無論切れ目もない。長く張られているので、横から回り込める可能性もない。つまり…どういう訳だか、やま坊やは行く手を遮る鉄条網を「通り抜けて」しまったのだ。有り得ない。そんな筈はない。…しかし、幼いやま坊やの頭にとっさに浮かんだ言葉は「ラッキー♪」だった。
その後、小学校に上がりやや物心がついた頃に、やま少年はこの事件を思い出した。あれは…何だったんだろう。考えてみるが分からない。謎だ。…結論として彼は「ラッキーだったなあ♪」と思った。
そして。立派に成人したやま中年、今でもこの出来事を覚えている。しかし、あの時何が起こったのかは、大人の知識と良識で考えてもやっぱり分からないのだった。仕方ないので、彼は今もこの事件の事を「俺ってラッキーだったんだよ♪」で済ます事にしている。
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