もう一人のやま少年。
やまくん小学三年生。…小学校のプール。その頃やま少年は泳げなかった。(^^)
友達が、からかい半分にやま少年に言った。「おい、お前クロールできるか?」…そんなの出来るわけがない。でも意地っ張りなやま少年はムキになり、「できるわい!」とデタラメに手足をバタバタさせ、泳ぎ始めた。泳ぐつもりが…沈んでいく。あれ?息が出来ない。苦しい。やま少年は溺れ始めたのだ。いけない、このままじゃ死んでしまう…
ふと気付くと、やま少年は「溺れている自分自身」を眺めている自分に気付いた。水中でバタバタしている自分のやや上方、後ろに「彼」は浮かんでいたのだ。…いわゆる幽体離脱。あ、あんな所に僕が…と驚き、またふと気が付いた時、彼はどうにかプールの端にたどり着き、ゴホゴホしていた。助かったのだ。自分がいつ体から抜け、いつ体に戻ったのかはよく分からなかった。
一度抜けると「抜け癖」がつくらしい。…それから数年間、やま少年は気が付くと体から抜け出し、寝ている自分自身を眺め下ろしている事があった。夏、吊ってある蚊帳の上から見ていた事もある。寝ている時にだけ起きるようだ。でも、浮いている場所から遠くへ行こうとは思わなかった。あまり自分の体から離れると、そのまま戻れなくなる気がしたのである。…やがて彼が成長するとこの現象はなくなった。今でも、この出来事は彼にとって幼い日の幻のように思える不思議体験である。
(蛇足。寝ている時に幽体離脱する。これがもし私だったら、きっと学校の授業中(^^)に抜けていただろう。)
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