赤ちゃんはどこから…っておい。
赤ちゃんはどーやって生まれるの。(^^)今は情報が氾濫しまくってるから、子供は嫌でも早いうちに知るんだろうな。…私がそういう事を疑問に思ったのは、小学校の1,2年だったと思う。母親に聞いてみた。さすがにコウノトリさんが運ぶとは思ってなかった(そんな鳥見た事なかったし)が、お母さんのお腹から…までは分かるものの、どーやって出て来るのかが分からない。そこんとこを具体的に尋ねたのだ。母親は顔色一つ変えず、服をめくって自分の下腹部を見せた。
「ほら、線があるやろ。ここがパカッと割れて出て来んねん。だから入院するねん」
母親が示したのは「妊娠線」だった。子供の私は「なーるほどー」と納得してしまったじゃないか。(^^;)…妊娠線は妊娠すると出る線。私を生んだ時の名残りだろう。おかげで結構長い間、「子供はお腹の皮が割れて生まれる」と信じていた。…でもそれじゃ「100%帝王切開」みたいなものだし、たまたま野外で産気付いて生んだ人の場合、大変な事にならないか?…と、更に疑問が沸いて真相を知るのはもっと後の事になる。
小学3年くらい。その頃はもう、漫画家になる気で漫画ばかり描いていた。…クラスに、同じように漫画を描くのが好きな子がいて、くやしいが私よりややうまかった。(^^)ある日、彼女が「私の描いた漫画を見せてあげる」というので彼女の家に遊びに行く事になった。家でしか見せないというのだ。
彼女の部屋。…机の引き出しの奥から、私が使ってるのと同じようならくがき帳を出して来る。いやに慎重に仕舞われてるなー。…めくる。コマが割ってあり、それなりにストーリー漫画ぽいものが描かれている。絵は当時の少女漫画で、マツゲが長く髪が複雑。しかも割と等身の高い美男美女で、話はラブストーリーらしい。3年生にしてはちょっと背伸びした感じだ。私は昔から「ラブストーリー」にはあまり思い入れがないもんで、ふんふんなるほど、と軽く読み流していった。…しかし。ノートの終盤に入って漫画は驚くべき展開を見せた。ラブシーン。男女の登場人物が全裸(^^)になり、ベッドシーンが始まったのだ。うわぁこいつこんなん描いてたのか!…クライマックス。裸でベッドに横たわった女の上に男が覆い被さり、「すきだ」と言ってやらしい所を触っている絵。うわぁ、うわぁこの先どーなる!…ページをめくる。突然赤ちゃんらしきものが登場し、次のコマはお腹の大きい妊婦の「断面図」になる。断面の中に胎児。…え!? そしてとーとつに物語は終わってしまった。作者を見ると、彼女は真面目な顔でこう言った。
「いや、話にどーしても赤ちゃんを登場させたかってん」
…いや、だからって何もHシーンと断面図を描かんでも。(^^;)小学3年、彼女はその時持っていた知識を総動員して「赤ちゃんが生まれるプロセス」を描いてみたに違いない。ただ、最もやらしいシーンでも「触る」までだったし、赤ちゃんがお腹から出て来る場面もなかったから…「なんかHな事をする」のと「子供が出来る」現象の間に何が必要か、という知識はスッポリ抜けてたのだろう。(^^)彼女がその後、漫画を描き続けたかどうかは分からない。ただ、この出来事はあまりに衝撃的だったので、私にとっては軽いトラウマになった。ベッドシーンの次のページをめくると、いきなり「妊婦の断面図」になってやしないか。…心配で、その後Hなシーンを見ても冷静になってしまうようになったのである。
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