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2011年3月29日 (火)

レンチキュラーってアレの事だよ。

レンティキュラー。もしくはレンチキュラー。…ぱっと聞いても何の事だか分からない。(^^)実はこれ、昔シールやワッペン、バッジなんかによく使われていた、「角度を変えると絵が変わるやつ」の名称なのだ。…そう、透明のスジスジの入ったシートの下に絵があって、1枚で2個以上の図柄が見られる、アレ。まさか…あれがそんな難しい名前だなんて、調べるまで知らなかった。(あまり知られてないとは思うが)今はネットにこの「レンチキュラー」を製作する会社が載っていて、頼めば自分の好きな図柄をレンチキュラーにしてくれるらしい。どころか、スジスジのシートだけ買い、フリーソフトで図柄を製作すれば、自分の家のジェットプリンタでレンチキュラーが自作出来てしまう。パソコンは万能だなあ。…しかしオモチャやおまけの範疇では、これが最近とんと見掛けなくなった。

私は知らないが、日本のレンチキュラー…「変わり絵」の元祖は、昭和35年に大ブームになった「ダッコちゃん」の目玉らしい。角度によって片目が開いたりつぶったりしてウインクする。当時はまだこのレンチキュラー印刷の技術が難しく、本物のダッコちゃんはウインクするが偽者はしなかったという。自分の一番古い記憶のレンチキュラーは、ハイアースという殺虫剤のオマケに付いていたバッジだ。ちなみにハイアースは水原弘でおなじみ、昭和レトロ看板の代表の一つ。当時はこのオマケバッジの効果もあって大人気だったと思う。バッジの絵柄は何かというと…「巨人の星」(^^)。星飛雄馬と伴宙太が交互に出て来るの。そんなん交互に出されても…とは思うが、なんたって絵が変わるだけで子供は嬉しかった。…その他に記憶にあるレンチキュラーといえば、アニメ「ひみつのアッコちゃん」のコンパクト。無論1970年頃の第一作な。これは大ブームになり、アッコちゃんの変身コンパクトは女の子の憧れの的だった。私も「欲しい欲しいー!」とワガママ言い倒し、何とか買ってもらった。飛び跳ねるほど嬉しかった記憶がある。アッコちゃんはコンパクトを開け、鏡に自分の姿を映して変身するのだが…このオモチャのコンパクトの鏡の部分に貼ってあったのが、キャラクターの絵が変わる「レンチキュラー」だった訳だ。でも…よく見るとこのコンパクト、アニメと全然デザインが違う。形もスリムでなく、ぶっとい厚みがあって「中に宝物を入れましょう」みたいな箱仕様になってる。これ、コンパクトと違う…(- -;)と気付いて夢破れた私は、やがてレンチキュラーを剥がし、ただの物入れとして使用した。

あと、記憶にある「市販のレンチキュラー」は、カバヤの「ジューC」というお菓子の蓋だ。大抵のレンチキュラーは全然違う2つの絵が現れる物だったが、このジューCの蓋は少し違う絵を重ね「2コマアニメ」になっていたのだ。例えば目玉がまばたく、鳥が羽を上下に羽ばたく、蕾が花になる…みたいな。これは…感動した。ただそれが見たくてよく買った。やがてジューCのパッケージデザインは変わり、レンチキュラーの蓋はなくなったが、ここから学んで(^^)教科書なんかによく「2コマアニメ」を落書きした。私はこれでアニメーションの原理を知ったのだ。…癖は治らず、高校の頃には教科書の隅に大長編パラパラマンガが描かれていた。(^^;)…が、まあそれは余談。

一時期これだけ知られたレンチキュラーが、なぜ最近世間の商品から影を潜めたかというと…印刷が難しく「経費が掛かるから」というのが理由らしい。(- -)じゃあなんで昔は経費を惜しまず、あれだけオマケに付けられたのか。噂では「ダッコちゃんの目は職人が手で描いていた」という話もあるから、要は人件費が上がったという事かも知れない。レンチキュラーの原理は…まあこんな記事より専門サイトで調べた方がいいと思うが(^^)、要は透明シートのスジスジがレンズになってるので、その下に細ーく分割した別の絵を交互に並べると、見る角度でレンズ右側のAの絵は見えるが、左側のBの絵は見えない…みたいな現象を応用したものだ。つまりスジシートの下は「細ーい絵のパーツ」だ。しかし一つのスジの幅は平均規格で0.4㎜ちょっとと言うから…その半分、0.2㎜にほんとに手で絵を描き込んでいたのか(^^;)どうかは定かでない。

レンチキュラーは変わり絵だけでなく、アニメーション、そして視差(右目と左目の角度差)を利用して立体映像なども作れる。技術や経費のある人は、自作するとかなり楽しめるだろう。…そんなん特にない私は、子供時代に作った「おっきなレンチキュラーもどき」なら語れる。(^^)昔、そういう付録があったのだ。あれがそうだと当時は気付かなかったが、今にして思うと原理はレンチキュラーだ。…まず紙に、1cmくらいの同じ幅の線を引いて切り込みを入れ、台紙にする。次に、この台紙の切り込みより小さい幅の紙を交互に切り込みに通し(縫い物みたいな感じね)、台紙から覗いてる部分に絵を描く。台紙には描かない。…で、一つ幅をずらし、今度は台紙に隠れてた部分に別の絵を描くのだ。通した紙を引っ張ると…交互に別の絵が出て来る訳さ。(^^)ただし台紙の部分は隠れたままだから、ちょっと欲求不満は残るけどな。子供の頃、「なんでこんな牢屋の格子みたいな、半分隠れた絵を引っ張らせるんだろー」…とか思ってた謎が、今ようやく解けたということ。

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